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2017.11.24 Friday

飯舘の道の駅

8月にオープンしてテレビでも紹介された飯舘の道の駅。

その頃に猫のユキが死んで、なんとなく行きそびれていたのでした。
いつも留守番してくれていた猫たちのこと飯舘で思い出せばどうかしちゃうと思いました。
23日。いつも応援している雪っ娘カボチャの収穫祭ということだったので、やっと行くことができました。
この場所に道の駅があることじたいが奇妙な気持ちになります。
泣かないけれど泣きたい気持ちになります。
あんなに何度も線量計を握り締めて通った道。冷たい風。放射性廃棄物の緑の絨毯。何も変わらないのに真新しい建物が信じられない夢物語のようです。
1年目の冬。雪が降ってその雪に触っちゃいけないよ!と自分に言い聞かせながら車を止めて降り立ったちょうどその辺りに道の駅はありました。
帰ることをあきらめた人たちの写真がずらっと並んでお弔いのようで。それでもその写真はみんな笑顔です。
過去と未来が入り混じるのは今を生きている人間にとっても同じこと。だから泣かないけれど泣きたいような気持ちになるのかもしれません。

心がこもっていれば気持ちは伝わるのだから、そして良いものが生まれます。
無駄なものは何も無いからカボチャも音も正直です。商品は完売。
今回はお約束無しだったので遠慮していたのですが私たちの音を聴きたいと言っていただき急遽ライブさせていただきました。
館長さんまで写真を撮りにみえました。
楽器を用意していて良かったです。
雪っ娘カボチャを帰宅してから煮付けにしました。やっぱり美味しいカボチャです。
 

 

 
2017.11.10 Friday

つぶやきと音楽の関係

10月の最後の週末、長野県松本「がらくた座」つぶやき展。
ちーさんに会ってきました。

ちーさんこと木島知草さんとの出会いは2年前、福島での集いの時です。

この集いは歌うこと表現することで思いを語る。語り合うための集まりです。
そんな集いに、なぜ私たちが参加したの?
それは、どんな時代にも変わらない愛があるから。実は音楽は愛そのもので、
私たちが演奏するレパートリーには、それが散りばめられている。集いの主催者がたまたま福島でのコンサートを聴いてくれて、感じとってくれて、この集いに誘ってくれたのでした。
ちーさんは人形劇をしながら問題提示をし、全国を旅する「がらくた座」の座長です。
私と同じくらいの身長で少女のような人。そして素朴な人形が愛をたくさん語ってくれます。
そして私と同じおばさんです。私にはまだ孫はいないけれど、ちーさんは可愛いおばあちゃんでもあります。
私たちは会ってすぐに意気投合して松本でちーさんの家族とも仲良しになりました。
「手のひらにのせた悲しみに、ふっと息を吹きかけ飛ばしたら道端の小さな花になったよ」
小さなつぶやきに満たされた空間に
話をしたい人が次々とやってきます。

 

 

 

そんなつぶやきに合わせてお灸をしたりお茶をたてたり。。。

そんな中で吟遊詩人のようにハープをつまびいて笛を吹いて、ちょっと歌も歌って。。。
私もお話に加わったり。相方はお昼寝もさせてもらって。
幸せな時間を過ごしました。
ハープの音色が、この空間にはぴったりマッチして何かの曲を演奏するというよりは、つぶやくようにつまびいて、自由に音を重ねてきました。

お腹がすいたら、ご飯を食べて、お腹がいっぱいになったら「また、何か聴きたいな。」と言うので演奏して夜がどんどん更けていきます。
                               

 
2017.10.27 Friday

2年目のハープ修行

ハープを弾くということは限りなく自分の好きな音に近づくということなのかもしれない。

思えば遠回りをしているものだ。
縁あってハープのレッスンを受けることになって2年目。
秋は「ハープ女学園」強化練習の季節。
去年は恐る恐る。そして今年はずうずうしく。
私のような初心者には10年早い!と言われそうな講座を欲張って受けました。
音符のないところに音を飾る。それは良き趣味の中での嗜みのようなもの。
だからセンスが良くなければダメでしょう?
ダメなものはダメねぇ・・と半分あきらめながらも私はそんな戯れごとが好きだったりします。
ディミニューションという、その戯れごとを分析して音にして耳で聴いて心で感じる。
仲間と音を重ねながら時間をかけて脳を使ってセンスを磨く。
☆10月14日(土) 〜10月15日 (日) Bクラス
16世紀スペイン、オルティスの理論書『ヴィオラ・ダ・ガンバ演奏の装飾論ならびに変奏論』から。
和声を感じながらカデンツァの歌いかたを。リレーのように次々と音の中に酔いしれながら脳を使いました。
☆10月21日(土) 〜10月22日 (日) Cクラス
こちらは17世紀の装飾法の譜例集から音を分析すると歌い方や奏で方が見えてくる。
美しいマドリガーレがハープならではの美しさで響きあう醍醐味を味わいました。
優雅な中にもハードな時間。
ハードな中にも優雅な時間。
そして合間のおやつです。
甘いものを吸収します。


贅沢かな?と思ったのですが2週続けて受講することができて改めて内容の深さを感じました。
2週目は台風の最中。
外の豪雨はすっかり忘れて音色の中にいました。


 
2017.10.17 Tuesday

やってくる猫たち

家の猫たちは、みんなやってきた猫たちです。

前に生徒さんのお父さんに「高そうな猫ですね。どちらのペットショップですか?」と聞かれたことがありました。
「買ってないんですよ」と言うと、びっくりされていました。
そのくらい可愛い猫たちでした。そして幸運の猫たちです。私は飼い主バカです。
猫の前に、家に居た柴犬も実は後2〜3日で保健所に行くということで犬小屋付きで家にやってきました。
この子は娘が生まれる前から家に居たので娘を心から大切にしてくれました。
みんな死ぬ時は辛いものです。
この夏ユキが逝って家の庭を通り道にしている猫も姿を見せないと寂しがっていたら
10月になって、ちらほらと猫がやってきて家の中をそっと覗いていくようになりました。
顔馴染みの猫たちは、もう家の中に猫がいないことを知っています。
最初は気を使って。それから心配そうに。でも大丈夫!という表情で私を振り返ります。
私も10月になったらと思っていたので近所の友達の猫にユキのおやつを貰ってもらいに行ってきました。
友達の家では3歳のお孫ちゃんも猫と一緒にお昼寝していたりします。こちらもやってきた猫たちです。

そして、私の子どもの時からお世話になっていた姉御に会いに行ってきました。
犬を飼うとしても、まだ室内で飼うのが珍しかった昔、大きな秋田犬が少女の部屋にいました。
私は小さかったので怖くて近づくことができなかったものでした。
そんな姉御の家には今は柴犬が1頭しかいませんが、やってきた犬や猫の話を聞かせていただきました。
柴犬のカリンちゃんはアレルギーなので足の裏を掻きます。
掻いていると怒られるので隠れて掻きます。
そんな説明をする姉御から優しさが溢れます。
こんな風に私は猫との生活に曖昧な終止符を打とうとしています。
やってくる生き物を歓迎するように私を歓迎してくれる人が居て良かった。
 私も、猫がやってきた時、歓迎できる曖昧さを忘れないようにしようと思います。それは猫だけのことではありません。

姉御は私の母の12歳年下。私はさらに10歳年下です。
料理する母の姿を思い出して
「おばちゃんは料理も徹底的にやったよね」
「そう。だから疲れきっちゃうんだよ」
「でも、飽きっぽい!」
そんな会話をして大笑いをしました。
子供のように夢中になって何でもこなす母は童女の気持ちで今日も元気です。
そして母を思いながらの姉御の料理は昔の母を垣間見る懐かしい食卓でした。
2017.09.30 Saturday

家の招き猫

9月29日はユキの四十九日なのでした。

「引き返すなら今のうち・・・いつでも帰っておいで」
どうしよう?って顔です。
ユキはちょっと優柔不断なところがあるんです。
 
そして9月29日は全国的に『招き猫の日』ということなので
トラとユキの招き猫を並べて置いてみました。
ユキが元気で若かった頃はこの2階の手すりの上で風にあたっていたこともありました。
でもユキは用心深い性格なのでここに昇るのには勇気がいるようでした。
黒いトラの方が本当は身体小さいのですが肝っ玉の大きさと力関係を表しています。

招き猫を並べてみたら外でにゃぁにゃぁ猫の鳴き声が聞こえます。
帰ってきた?
捜してしまいました。
2017.09.28 Thursday

ペンキ塗り替えました

白い窓辺にいつもたたずんでいた白いねこがもういない。

どちらにしても塗り替えの時期だったのですが
タイミング良くお願いしようと思っていた業者さんが挨拶にみえました。
6年前に屋根だけはオリーブグリーンにしていたのですが外壁は洗っただけだったので
白い窓枠などはべこべこ状態。
窓枠の修理もしてもらいました。
それでも白い窓に白いねこは、そこに居るだけで絵になっていたんです。
近所の方が窓越しによく遊んでくれました。
あの白いねこのいる白いお家と言われました。
我が家は白を卒業して屋根の色に合わせて緑になりました。

今年は元気のないオリーブの樹も元気になって欲しいから
土に石灰を混ぜてみました。
この樹の下で子猫のユキはにゃぁにゃぁ鳴いていたのでした。
娘は高校生でした。

そして窓の外の風景も変わっていくようです。
改めて年月を感じます。
 
2017.09.26 Tuesday

原村のこと

八ヶ岳のお膝元。『原村古楽祭』に参加してきました。

バグパイプ隊の練り歩き〜中世のお姫様や騎士と一緒に太鼓叩いて森の中を歩くということで。

空いている時間は演奏会があったりライブがあったりワークショップがあったり。。
せっかくだから、ご飯の美味しいペンションに2泊しました。
森の中で練り歩きなのに台風の影響で雨が残念!
星も見えなくて残念!
でも3日目のご褒美!夜中の嵐が通過して台風一過の快晴となりました。
お友達の顔もいっせいに元気になって念願の練り歩きは1時間以上。
楽しかった〜♪

 
ところで私たちが初めて原村に来たのは実は20年以上昔のことだったりします。
正確には道に迷って通りがかりました。
まだペンションや別荘など何も無くて。そこで「原」という看板を見ました。
私は子供の頃、塩尻の桔梗が原というところのことを「原」と呼んでいました。
そして何もない原っぱのことを「原」と言うことを知りました。
それから開拓が始まり「原」が「原村」になり、このご近所にお友達の家があるけれど
家を建てる時の苦労や不便を便利に変えていく努力は素晴らしいことだと思います。
そして今、音楽家や芸術家がこの地に移住して新しい文化が生まれる。
それも素晴らしいことですね。
空き時間に子猫のピッチに会って来ました。

 
クルムホルンという楽器の初体験をしました。
 
2017.09.11 Monday

川口にいたので。。

モンテヴェルディ「ポッペアの戴冠」の会場は埼玉県の川口でした。

東日本大震災で高速の料金を免除してもらい東北に向かう時は

会社から帰宅した相方と楽器を積み込みシンデレラのように夜中の12時に川口通過を目指し

車を走らせました。12時過ぎちゃうと、この証明書は無効になってしまうんです。

そして翌日午前中の演奏スタートに間に合わない。

川口を夜中に出発して福島に行くのもいいね。

私たちはそんなことを考えていました。

佐野SAでらーめん食べました。

これは相方の食べたこってりタイプ。

私はさっぱり食べました。


今回はお約束していなかったので、のんびり移動。

なんて言いながら遠くに行きたかったので、福島を通過。

岩手まで足を延ばしてしまいました。

本当は飯舘の道の駅がオープンしたので行かねば!と思っていたのですが

道の駅は猫のユキの命日にオープンだったので。きっと私は泣いてしまったと思うのです。

それで、震災2年目の遠野で演奏した時に娘もいっしょに立ち寄った北上川のイギリス海岸に行くことにしました。

どんな時も家で待っている猫たちが居る。無意識の中に浮かぶものです。

それが今回は浮かぶたびに誰もいないと打ち消さなくてはならない。

寂しいものですね。

「飯にしようぜ!」いきなりハンドルを切って

相方が車を止めました。

このお蕎麦屋さんから、ひょいと登ったところに宮沢賢治記念館が2年前にオープンしていました。

童話作家としての宮沢賢治ではなく科学者としての宮沢賢治。

農業。地学。宇宙。宗教。芸術。宮沢賢治の短い生涯のなかでの研究の記録が網羅されている記念館でした。

レオナルド・ダ・ビンチみたいなんです。

日本のルネッサンスっていつなんだろう?

ヨーロッパと足並みを揃えていれば織田信長の時代。30年くらいで終わっちゃうけれど。

そして鎖国がとけて明治になってから、もう一度ルネッサンスがあるのだと私は思っています。

 

そしてイギリス海岸。

川が増水していて水辺近くまでは行けませんでしたけれど

悠々とした気持ちになることができました。

 

川底には太古の象の足跡があるのだとか。

今はダムの水が隠してしまっていますが地質的にも興味深いので

宮沢賢治はイギリス海岸と呼んだのだそうです。


 

2011年4月。

支援物資の仕分けを手伝っているユキ。

「ぼくも連れてって〜」
 

 

 

 

 

 

 


 

2017.09.07 Thursday

ポッペアと目が合ってしまったこと。

今年はモンテヴェルディ生誕450年。

ルネッサンス後期からバロック初期の作曲家モンテヴェルディのオペラ「ポッペアの戴冠」

アントネッロ・オペラフレスカの公演に行ってまいりました。

それも前から3列目ど真ん中の席でした。

ローマの暴君ネローネが奥方を追い出してポッペアと結ばれる話。
渦巻く嫉妬。不倫。。。。どろどろ?
前に彼氏できたばかりの生徒さんと不倫うんぬんという話になって
「ダメですよ!それって犯罪じゃないですか?」清純な20代に怒られたことを思い出します。
それにしても犯罪はないよなぁ・・もうオペラの題材なんてみんなダメじゃん?
私の場合はオペラの伴奏ピアノなんてやってた関係で免疫あり過ぎかもしれませんが
人はインテリジェンスだけでは人らしく生きていけない。音楽しかり。
頭だけで考えて音楽していても、ちっとも面白くない。
あえて言い切ってしまおうと思います。
でも行いとしてはネローネもポッペアもとんでもない奴ってことになると思いますし
史実としてもネローネの暴君ぶりの一つというのが一般論だと思います。
ルネッサンス的にキューピットのいたずらが愛の喜びを最高のものにしてくれますように。
祈るような気持ちでした。
遊び心満載の演出。特上の演奏と熱演。
だからこその幸せなエンディング。
今もキューピットの魔法が永遠に続いているようです。

 
出演者は上田アーリーミュージック村からのつながりで、お友達がいっぱい。
みなさん。素晴らしい熱演で、この夏の努力の結晶が炸裂でした。
ポッペア役の阿部雅子さん。阿部さんは「ポッペアの戴冠」の論文で音楽博士号を取得された素敵な方です。
舞台上の彼女と目が合ってしまいました。
その瞬間、彼女は家の猫のユキを想ってくれたんだそうです。
ユキはこの暑く熱い8月に姐さん猫トラのもとへ旅立ち、星になりました。
ネローネとの、うっとりするような濡れ場の中でユキを想ってくれたなんて?
申し訳ないような有り難いような。
「ごめんね」こんな時に思い出させてしまって。。
打ち上げで涙を浮かべて、お話をしました。
愛する気持ちは切なく苦しいものです。

「大好きだよ!」と言うと耳がぴんと立つユキでした。

 
2017.08.28 Monday

夏の嵐と夕涼みコンサート

「8月はダメですよ。お客さん来ないから。。」

「だからコンサートやっちゃいましょう。」

カフェフルールでの夕涼みコンサートは、そんな博打のような会話からのスタートでした。

 

駅前とは名ばかり。

夜になると誰も出歩くことのない小さな町で

夏の昼間は暑いから夕方から、8月19日なんて夏休みで帰省している子供たちもいるに違いない。

夜なんて無理という方も多いに違いない。

それでも出かけて来たいと思っていただくこと。

家族にご飯の仕度をして出てくる主婦の気持ちとして
静かに音楽を聴いて美味しいご飯を食べて、ちょっと得した気持ちになっていただく。
やりたいと思うコンサートの基本がオーナーと気持ちの上でも一致して信頼関係が生まれました。
お任せしたお料理も美味しく音楽を聴きながらでも食べやすい工夫をしていただきました。

 
でも実はとんでもないハプニングだったのですよ。
雨!土砂降りと雷!
電車は止まるし・・・・それでも、みなさん来ていただき満員御礼。
コンサート終わって窓の外を見れば雨がいっぱい降っていまして
申し訳ないやら有り難いやら。
でも余韻の中で小降りになるまで雨宿りしながら時を過ごす方もいて
一気に涼しくなっての夏の夜になりました。
「現実から少しはなれた時間のようで・・・私の普段の生活の中では味わえない世界でした。」
そんな感想をいただきました。普段の生活の中だからこそ思い出して欲しい。
優しい時間を作りたいと改めて思いました。

 
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